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こんにちは、みんなの儲かるCM分析です。

今回は、
「動画サイトにアップされたCMは削除したほうが得なのだろうか?損なのだろうか?」
ということについて考えてみたいと思います。

このテーマを書く前に、前提として、
「CM(コマーシャル)は著作物のかたまりであるということは理解していますし、
著作物の著作権を侵害することを薦めているわけではありません。」
それと、ここで述べるのは「CM(コマーシャル)」のみであってその他の動画は含みません。
ということを書いておきますね。


さて、最近ふと気が付いて『流石だな~』と思ったことがあります。

その『「流石だな~」と思ったこと』というのは、YoutubeのCM動画のことなんですが、
YoutubeがGoogleに買い取られてから著作権の訴訟を起こされたので、
動画がどんどんなくなっていっていますよね。

もちろんCM動画も無くなるものはどんどんなくなちゃっていっているんですよ。

でも、でもですよ!
ペプシコーラやコカ・コーラ、資生堂のCMなんかはあまり消えないんです。

逆にグリコや明治製菓なんかのCMはどんどんなくなっちゃっているんです。

動画が無くなるということは、大体以下の通りですね。

投稿した本人が削除した。
著作権者が削除するように申し出た。
不適切な内容で削除された。

投稿した本人が削除した。
これは著作権者の許可を得ないで投稿したのであれば当然ですね。

不適切な内容で削除された。
これも当然です。

著作権者が削除するように申し出た。
問題はこれです。
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そもそも、広く知らしめることが目的の広告を削除したほうが得なのかでしょうか?

これを考えるには、まずCMの著作権者は誰なのか考えないといけませんね。

著作権者は大体以下のような方達ですね。

広告依頼会社
広告制作会社
出演者
音楽などの権利者

これと、お金をもらって放送する権利を受けているテレビ局がありますね。
テレビ局は独占で放送権を得ていない限り他の放送局の放送を止められませんから分けて考えてもいいかもしれません。

では、著作権利者にとって得なのか損なのか考えていこうと思います。

〇広告依頼会社
広告依頼会社の場合、CM1本1本にお金をかけて作成するわけですから、
一つのCMが息が長いほうがいいわけですね。
現状だとテレビで放送してそれと同時に自社のサーバー等からCM情報などを配信するというような形をとっていますね。

ところが、メディア形式が少なかったりするためにいろいろなPCのOSで見られなかったりします。
私はLinuxを使っていますが、とてもCMを見られないサイトが多かったのです。
こういった部分は動画サイトなら見られるので企業にとってはターゲットの範囲が広くなるので得なわけです。
また、CMが動画サイトにあると自社サーバの負担軽減にもなりますし、CMの息も長くなります。
さらに、動画サイトにアップロードするのは無料なわけです。
そして、自社サイトにこない方々にも宣伝できるわけでいいことずくめです。

すると、動画サイトに自社の広告がなかったらアップロードしておいたほうが得なわけです。


〇広告制作会社
広告制作会社は実は一番得かもしれません。
だって動画サイトに載っているということは、自分達が作ったCMの見本を全世界に対して広告してるということなのですから。
海外の会社が日本で放送する広告を作るときにこの制作会社で作りたいといった希望も出てくるかもしれないわけです。

すると、動画サイトに携わった広告があった場合残しておいたほうが得なわけです。


〇出演者
テレビのCMの場合、企業がスポンサーになっている時間帯がある程度決まっていますから、他の時間帯にはスポンサーになっていない会社のCMは放送されないわけです。
つまり、自分の出ているCMの放送時間帯にテレビの前に視聴者が居てくれなければ見てもらえないわけですね。
しかし、動画サイトはテレビと違い非同期で見られますから好きなときに見られますから、動画サイトに出演しているCMがあれば見にきた人はいつでも見られるわけです。
出演者は出演料とイメージ、認知度を上げるために出演しているわけですから、
動画サイトに出演した広告があった場合残しておいたほうが得なわけです。

さらに、動画を残しておくと後々の人気の下支えになりますね。


〇音楽などの権利者
このブログはまだまだ見ていただいている人数が少ないですが、それでもたまに随分前のCMのCM曲を調べにくる方がいます。
このような方にはCMって曲の一部分を視聴できるものでもあるので、曲が気に入ればファンになってくれるかもしれません。
最近はダウンロードで音楽を買ってしまう方も多いと思うので、過去の曲から人気の下支えをしてくれるかもしれません。

だから、動画を残しておくと後々の人気の下支えになるので得です。


〇テレビ局
簡単に考えるとテレビ局は損しそうに思うのですが、実はまったく損しません。
逆に得するかもしれません。
動画サイトのアップロード、維持費が無料ということはこの部分の宣伝費が企業から出費されないということです。
だから、宣伝費は基本的に減らないわけですよね。
しかも、テレビの普及率と認知度を考えたら、現状では広告依頼企業がテレビ局への広告依頼を辞めるわけがないのです。

問題はテレビの普及率と認知度で、もしデジタルテレビに移行して普及率が下がりその結果に視聴率が下がった場合には、企業がその宣伝費を別のところに回すかもしれませんのでこの限りではありませんけど…(^^;
(こう考えるとデジタルテレビ化はテレビ局と家電業界にとっては一大ビジネスチャンスであるけれども、両刃の剣でもあるということですね。)
といっても、それを見越してテレビ局はネットワーク部門に力を入れていますけどね。

実はこのCMの部分だけでも、あーして、こーして組み合わせていくと結構とんでもないことになるので、楽天なんかも何とかしてテレビ局とくっつこうとしているのでしょう。
動画関係は集客力がありますからね~(^^;

ちょっと図にして整理してみました。
動画サイトに動画がアップロードされたときのいろんな流れ


それで、いろいろ考えていくと…誰が損するんでしょうか?
私の考えでは誰も損しないし、著作権者の方々たぶんみんな得します。


ちょっと話はそれますが(実はそれていないんですが)、5年程前、読売新聞社が、株式会社 デジタルアライアンスという会社に対して、同社のやっているウェブ上の電光掲示板(ティッカー)「ライントピックス」の配信サービスは見出しの著作権を侵害しており、損害を受けた、と訴えた事件がありました。

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この事件、東京地裁の一審判決では、記事見出しは著作権保護の対象にならず、その使用に問題はないというものでした。
しかし、控訴審では読売新聞の見出しにあるとおり、同社の「逆転勝訴」になりました。

でも、みなさん現在のネットを見てください。
見出しを使うなといっていた新聞社がRSS配信をしているわけです。

RSSの配信について:adv.yomiuri

もうすでにRSSない状況には戻れないでしょうね。

この例を見れば、流れていくネットの状況には逆らいようがないのです。

同じように今著作権を主張してCMを削除している方達も実はその行為が自分の首を締めているということにそのうち気づくのではないでしょうか?

何にしても状況をしっかり見て流れを見極め得なるように判断や行動をしたいものですね。
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